本文へスキップ

子どもとの毎日を、楽しさを届ける

鮎に「触れて、描いて、味わう」――富山・砺波で親子が庄川の魚と向き合う食育イベント

鮎に「触れて、描いて、味わう」――富山・砺波で親子が庄川の魚と向き合う食育イベント

庄川の天然アユを提供する料理店「旬の味づくり 魚安」を運営する株式会社AYU BLUE(富山県砺波市)が、2026年10月25日(日)に親子向けの体験型食育イベント「庄川生き物探求」を開催しました。会場は富山県砺波市にある同店です。このイベントは、庄川流域の自然環境や食文化を次世代へ伝える活動「庄川伏流のミライ」の一環として、株式会社三菱UFJ銀行の支援・協力を受けて行われました。当日は富山県内の親子約30名が参加しました。

鮎に「触れて、描いて、味わう」――富山・砺波で親子が庄川の魚と向き合う食育イベント

魚を「生き物」として知り、最後は食卓で味わう

プログラムは3つの体験で構成されています。まず庄川の天然淡水魚に触れて特徴を観察し、次に日本淡水魚作家の平山陸さんと一緒に絵を描き、最後に鮎料理を味わいました。魚を食材としてだけでなく生き物として知り、地域の自然や食文化とのつながりを体験する場になりました。

最初の「触れる」体験では、ビオトープの中で泳ぐ魚に触れながら、地元の釣り名人から魚の特徴や捕まえ方を教わりました。大きさや体の形、ぬめり、うろこ、におい、動きなど、実物だからこそ気づける特徴を観察しました。

続く「描く」体験では、平山陸さん(sakanazuki)の指導を受けながら、観察した魚の特徴や自分が感じたことをもとに、それぞれ自由に絵を描きました。完成した作品は、庄川での体験の思い出として持ち帰りました。参加者には平山さんオリジナルのキーホルダーもプレゼントされました。

締めくくりの「味わう」体験では、「旬の味づくり 魚安」で鮎料理を味わいました。魚に触れて観察するところから、食材として口にするところまでを一連の流れで体験することで、生き物と食卓のつながりを感じる機会となりました。

鮎に「触れて、描いて、味わう」――富山・砺波で親子が庄川の魚と向き合う食育イベント

背景にある、子どもの自然体験の減少

独立行政法人国立青少年教育振興機構の「青少年の体験活動等に関する意識調査」によると、学校以外の公的機関や民間団体などが行う自然体験の行事に参加した小学生の割合は、2009年度の54.7%から2022年度には36.7%に下がりました。13年間で18.0ポイントの減少です。一方で、自然体験を多く体験した子どもほど、自己肯定感や自律性、協調性、積極性などの非認知能力が高くなる傾向も示されています。

砺波市を流れる庄川の流域では古くから鮎漁が行われ、鮎は砺波地域に根付いた食文化として親しまれてきました。庄川伏流のミライは、地域ならではの自然や食文化を次世代へ伝えるには、魚を味わうだけでなく、生き物として触れて特徴や地域とのつながりを知る機会も大切だと考えています。今回のイベントは、「触れる・描く・味わう」体験を通じて、子どもたちが地域の自然や食文化に親しむ機会をつくることを目的に開かれました。

鮎に「触れて、描いて、味わう」――富山・砺波で親子が庄川の魚と向き合う食育イベント

参加した親子の声と主催者の思い

参加した親子からは、次のような感想が寄せられました。

  • 魚に興味をもつことができました。料理がとてもおいしかったです!
  • 家では食べない魚を好んで食べてくれました!
  • 子どもらにとっては初めての体験をすることができた点が良かったです。
  • 川魚を食すことが普段はないので貴重な経験でした。
  • 魚をじっくり観察して色をぬり、とても楽しかったと子どもが嬉しそうに話してくれました。

庄川伏流のミライ代表の藤田拓蔵さん(富山県立大学 工学部 環境・社会基盤工学科4年)は、庄川を単なる川ではなく、生き物や食文化、人々の暮らしが結びついた地域の文化として捉えていると話します。今回は、伝えたいことを分かりやすく伝えることよりも、一人ひとりが魚に思いを巡らせることを大切にして内容を企画したそうです。「生き物を大事にしたいと思った」という結論よりも、「庄川の魚はぬめぬめしていた」「魚の絵を描くのが楽しかった」といった素直な発見を大切にし、家族や友達と話してほしいとしています。

会場となった「旬の味づくり 魚安」は、富山県砺波市太田で約20年にわたり庄川の天然アユを提供してきた料理店です。後継者不足という地域課題を背景に、2025年4月に株式会社AYU BLUEへ事業承継されました。現在は先代からの技術を受け継ぎながら、富山県立大学 工学部の藤田拓蔵さんが焼き場を担当しています。

鮎に「触れて、描いて、味わう」――富山・砺波で親子が庄川の魚と向き合う食育イベント

イベント概要

  • イベント名:庄川生き物探求
  • 日時:2026年10月25日(日)9:00〜12:00
  • 会場:旬の味づくり 魚安(〒939-1315 富山県砺波市太田1088-1)
  • 対象・参加者:富山県内の親子8組28名
  • 主催・企画:庄川伏流のミライ
  • 協力:旬の味づくり 魚安(株式会社AYU BLUE)、株式会社三菱UFJ銀行
  • 9:00〜9:05:オープニング(開会・イベント説明)
  • 9:05〜9:40:庄川の魚に触れ、特徴を観察する
  • 9:40〜9:50:日本淡水魚作家の平山陸さんによる魚の絵を描くレクチャー
  • 9:50〜10:50:「自分が感じた魚」を描く
  • 10:50〜11:40:庄川の魚を使った料理を味わう
  • 11:40〜12:00:振り返り・集合写真

出典:株式会社AYU BLUE