吃音と発達凸凹のある子の「伝えたい」を育てる。言語聴覚士が家庭での関わり方をまとめた小冊子を無料配布

10月22日の「国際吃音啓発の日」に合わせて、吃音と発達凸凹のある子どもを育てる保護者に向けた小冊子が無料で配布されます。手がけたのは、株式会社パステルコミュニケーション(本社:東京都豊島区、代表取締役:吉野加容子)のNicotto Projectで活動する、発達科学コミュニケーションマスタートレーナーで言語聴覚士のおざわつきこさんです。
小冊子は「どもらずに話せること」だけをゴールにしていません。子どもの「伝えたい」「やってみたい」という気持ちや自信を育てるために、家庭でできる関わり方を紹介しています。

「様子を見ましょう」のその先に、家庭でできること
毎年10月22日は、吃音への理解を広げるための「国際吃音啓発の日」です。吃音は、言葉を繰り返したり、引き伸ばしたり、詰まったりといった症状が出る発話障害です。症状には波があり、保護者が対応に迷うことも少なくありません。「話を最後まで聞くことしかできないの?」「私の対応が悪かったのかな?」「このまま様子を見ていていいの?」といった迷いを抱える保護者もいます。
また、吃音に加えて、朝の支度が進まない、癇癪、こだわり、登園・登校しぶりなど、日々の生活の中で困りごとを抱えている家庭もあります。小冊子では話し方だけに注目するのではなく、子どもがどんな場面で負担を感じているのか、どんな関わりが安心や自信につながるのかという視点を取り上げています。
段ボールの電車づくりから生まれた「作り方を誰かに伝えたい」
小冊子には、吃音に加えて人見知りや登園しぶり、癇癪などに悩んでいた親子のエピソードが収められています。母親は吃音の症状だけでなく、子どもの興味や意欲にも目を向けるようになりました。ある日、子どもが段ボールで電車を作り始めます。「本物の車輪みたいに動くのがいい」という思いを母親が受け止め、一緒にホームセンターで材料を探して電車を完成させました。
周りの人から「すごいね」と声をかけられた子どもには、やがて「作り方を誰かに伝えたい」という気持ちが芽生えました。吃音の症状だけを見ていたら気づかなかったかもしれない成長です。吃音があっても好きなことに挑戦し、誰かに伝えたいと思える。そうした可能性を家庭で育んでいくことが、小冊子の大切なメッセージとなっています。

吃音だけを見ない、毎日のコミュニケーションのヒント
小冊子で取り上げているのは、吃音が増えた日、朝の支度や宿題が進まない日、癇癪が起きた日、会話が続きにくい日といった、日常のさまざまな場面です。たとえば言葉が詰まったときは、どもった回数よりも、子どもが伝えようとしている内容に目を向けます。宿題が進まないときは「早くやりなさい」ではなく「最初の1問だけ一緒に見よう」と声をかけ、行動の入り口を小さくします。特別な訓練ではなく、毎日の親子のコミュニケーションを見直すためのヒントが紹介されています。
小冊子の概要
- タイトル:『吃音を治すだけで終わらせない わが子が伸びる関わり方をはじめる一冊』
- 著者:おざわつきこ(言語聴覚士・発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
- 対象:吃音や発達凸凹のある子どもを育てる保護者
- 形式:電子小冊子(PDF)
- 費用:無料
ダウンロードには、名前とメールアドレスの登録が必要です。なお、この小冊子は家庭でのコミュニケーションに関する情報提供を目的としたもので、吃音の診断や専門的な治療に代わるものではありません。
著者のおざわつきこさんは、娘の吃音に悩んだ母親としての経験と、言語聴覚士としての専門性をもとに、吃音と発達凸凹のある子どもの子育てに悩む保護者へ、家庭でできる親子のコミュニケーションを伝えています。吃音があったことを生きる力に変えるための情報を、メールマガジンでも発信しています。


